2020.9.8 更新

交通事故における保険会社とのやりとりと困った時の対処法

「交通事故の賠償について保険会社から説明されたけど、本当に適切な金額なの?」

交通事故の経験者にとってつらいのは、事故の被害そのものだけではありません。

加害者との示談交渉において、特に保険会社とのやりとりに頭を悩ませてしまう場面も少なくないものです。

保険会社との交渉がうまく進められなかったり、対応に不満が出ることもあります。
相手方の保険会社は独自の基準で慰謝料などを算出します。
しかしそれは必ずしも被害者にとって適切とは限りません

治療費の支払いや慰謝料の請求などで保険会社の言いなりになってしまわないためにも、基本的な知識を身につけて理論武装をしておくことが大切です。

納得できる形で示談交渉を進めていくためにも、保険会社の本音や対応に困ったときの対処法などについて、詳しく解説していきます。

保険会社とのやりとりの基本的な流れ

保険会社とのやりとりをスムーズに進めていくためには、事故発生から示談交渉までの基本的な流れを押さえておく必要があります。

【事故発生後】
交通事故の被害にあうと、警察による実況見分が行われ、加害者側の保険会社から連絡がきます。

事故によってケガを負ってしまった場合には、保険会社に入通院先を伝えれば、治療費の支払いを行ってもらえます

事故直後は自覚症状がなくても、後から症状が出てくることもあるので、整形外科などで必ず診察を受けることが大切です。

【治療期間】
医師の指示にしたがって治療を進め、完治もしくは症状固定(治療を継続しても完治しない状態)となるまで、継続して病院に通いましょう

通院交通費や休業損害などについても、必要書類をそろえて保険会社に提出します。

保険会社が自賠責への請求分を含めて対応することを一括対応といい、手続きを任せることができます。

ただ、治療費などの支払いに納得ができないときには、被害者自身が直接請求することも可能です。

治療の継続は慰謝料の請求にも影響するので、治療費の打ち切りを伝えられても、医師の指示にしたがって治療を続けましょう。

【完治(症状固定)後】
ケガの治療を続けても完治せずに後遺症が残ってしまうときには、後遺障害認定の手続きを行います。

申請手続きは保険会社に任せる事前請求と、被害者自らが申請する被害者請求があります。

事前請求は医師が作成した後遺障害診断書を提出すれば、後は保険会社が手続きを進めてくれます。

しかし、書類に不備があったり検査結果が充分に反映されていなかったりしても、そのまま進められるので認定結果に納得できないケースも出てくるでしょう。

症状を正しく反映した認定結果を得るためには、自ら手続きを行うことも検討しておく必要があります。

【示談交渉】
ケガの完治もしくは症状固定となったら、損害賠償額を算出していきます。

領収書など、請求のために必要な書類を保険会社に提出すると、損害賠償額が提示されます。

提示された金額をもとに、保険会社との間で示談交渉が進めていく形となりますが、必要に応じてADR(裁判外紛争解決手続き)や弁護士への依頼も検討してみましょう。

そして、賠償金額で合意に至れば示談が成立し、保険会社から損害賠償金の支払いが行われます。

示談交渉においては過失割合も争点の1つになるので、事故の被害にあったら自分が加入している保険会社にも連絡をしておきましょう。

ただ、もらい事故の場合には、自分の保険会社には対応してもらえないため注意も必要です。

保険会社との交渉で起こりがちな注意点と対処法

被害者が1人で加害者側の保険会社とのやりとりを進めるのは不安も多く、精神的な負担も多いものです。

保険会社の担当者によっては突き放した言い方をしてくる場合もあります。しかし感情的にならず、冷静に対応することを心がけましょう。

ここからはよくあるトラブルと対処法について、解説していきます。

治療費の打ち切りを告げられる

通常、交通事故の被害者がおったケガの治療費は、加害者が任意保険に加入していれば、保険会社から支払われます。

治療費の支払いは治療が終わるまで続きますが、長引くと治療費の打ち切りを宣告してくるケースがあります。

実は交通事故の世界では、ケガの治療期間について、DMK136という基準があります。

これは、D=打撲(治療期間1ヶ月)、M=むちうち(3ヶ月)、K=骨折(6ヶ月)を意味するものであり、基準となる治療期間を超えてくると保険会社は治療の打ち切りを迫る可能性があるのです。

もちろん、むちうち一つをとってみても症状の大きさはそれぞれですし、完治までの期間も個人差があります。

治療の有無の判断は、あくまでも医師が行うものであり、治療をやめた=ケガが治ったと見なされてしまいがちなので注意も必要です。

たとえ保険会社から治療の打ち切りを伝えられても、後から治療費を請求できるので、継続して治療を受けましょう。

専門用語での説明がわかりづらい

保険会社によっては、自社の規定をまるで法律で定められたかのように言ってきたり、わかりづらい専門用語で説明してきたりします。

わからないからといってそのままにしてしまうのではなく、疑問点を残さないようにきちんと質問してみましょう。

また、後から言った・言わないのトラブルになってしまうことを防ぐために、できるだけ書面で連絡をしてもらうようにお願いすることもポイントです。

慰謝料などの損害賠償金の減額要求

保険会社はあくまでも加害者の代理人という立場です。そのため慰謝料などの損害賠償金については、できるだけは安くしたいというのが本音でしょう。

示談交渉で慰謝料など損害賠償を決めるときに、被害者にとって納得できない提案をする可能性もあるでしょう。

被害者にとっては感情的になってしまうかもしれませんが、冷静に対応することを心がけて、データなどの客観的な根拠にもとづいて話し合っていくことが大切です。

担当者の対応に問題があるときには、保険会社の相談窓口に連絡してみるのも方法の一つです。

対応に変化が見られたり、担当者が変更したりする可能性もあります。

過失割合について揉めてしまう

事故の状況が複雑な場合には、過失割合で揉めてしまうこともあります。

保険会社の言い分が必ずしも正しいわけではないので、きちんとこちら側の言い分を整理して伝えてみましょう。

担当者がしっかりと対応してくれないからといってそのままにしておくと、慰謝料などを任意保険基準で算出されてしまう恐れもあります。

また、後遺障害認定で揉めてしまうと、休業損害や逸失利益(将来得られるはずだった収入)について認めてくれないケースもあります。

保険会社の言い分に耳を傾けながらも、粘り強く示談交渉を進めていくことが肝心です。

言いなりになってはダメ!保険会社の対応に不満がある時の相談先

保険会社の対応に不満がある場合には、外部の専門家に相談をする方法もあります。

そんぽADRセンター(日本損害保険協会)では、専門の相談員が被害者と保険会社との間に立って、トラブルの解決を手助けしてくれます。

無料で相談ができ、電話での対応も受け付けています。

ただ、「指定紛争機関に関する手続実施基本契約」を締結している保険会社しか利用できないので、該当しているかを確認してから相談をしてみましょう。

また、日弁連交通事故相談センターでは、弁護士が無料で相談にのってくれます。

電話や面接による相談だけでなく、示談あっ旋も行ってくれるので保険会社との話し合いを進めやすくなるはずです。

しかし、自分に合った弁護士が対応してくれるともかぎらないので、注意が必要です。

示談交渉で一度合意をしてしまうと、後から一切の請求ができなくなってしまいます。

納得がいかない場合は合意をせずに、交通事故の示談交渉に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。

弁護士に相談をするメリットは大きい

被害者1人で、加害者側の保険会社とすべてのやりとりを進めるのは不安も大きいものです。

後遺障害認定や過失割合の立証などは専門的な知識も必要であり、書類をそろえるだけでも大変な手間がかかります。

1人で悩んでしまう前に、交通事故事案に詳しい弁護士に相談してみるのも1つの方法です。

専門的なアドバイスを受けられるだけでなく、面倒な手続きや保険会社とのやりとりを任せられます。

専門家のサポートがあることで、保険会社の担当者と無用なトラブルが起こってしまうのを避けられるでしょう。

また、弁護士に依頼をすることで弁護士基準(裁判基準)による請求が行える可能性もあります。

そのため、費用負担をあまり気にせずに相談でき、示談交渉にまつわるさまざまな悩みを解決できるはずです。

まとめ

交通事故の被害者となってしまうと、加害者側の保険会社と治療費や慰謝料についてやりとりする機会も多くなります。

担当者によってはきちんと対応してくれず、不満ばかりが募ってしまうこともあるでしょう。

ただ、うまくやりとりが進まないからといって、感情的になったり保険会社の言いなりになったりしてしまってはいけません。

外部の専門家に相談をして、納得できる解決策を見つけてみましょう。

交通事故事案に詳しい弁護士であれば、適切なサポートを受けることができ、慰謝料が増額する可能性もあります。

1人で悩んでしまわずに、弁護士にアドバイスを得ながら、保険会社のやりとりを進めてみてください。

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