2020.10.19 更新

通院7ヶ月でいくら請求できる?交通事故の慰謝料額とトラブル対処法

交通事故の入通院慰謝料は、治療期間が長くなるほど高額になります。

通院期間が7ヶ月にもなると、最低限の基準である自賠責基準であっても、慰謝料が50万円を超える事例が数多くあります。

そのため、もしかすると保険会社から「治療費の打ち切りを宣告された」という方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、適切な慰謝料の計算方法や保険会社への対応などについて解説します。

入通院慰謝料は通院期間や通院回数が関係しており、慰謝料を計算する基準によっても金額が違ってきます。

また、後遺症が残ってしまったときには後遺障害認定を受けることで、逸失利益も請求可能です。

慰謝料を含めた損害賠償の捉え方と、相手方の保険会社から治療費の打ち切りを打診されたときの対処法などについて解説していきます。

3つの基準でそれぞれ違う!7ヶ月通院したときの慰謝料額

交通事故における慰謝料は、事故によって受けた精神的なダメージに対する賠償のため、年齢・職業・性別などにかかわらず請求できます。

入通院慰謝料はケガの治療のために、医療機関に入院や通院をしなければならないことに対する補償であり、通院期間や通院回数などによって金額が変わってきます。
(他にも加害者側に請求できる慰謝料は、死亡慰謝料や後遺障害慰謝料などがあります。)

また、慰謝料の計算においては、自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)のどれを適用するかも重要です。

3つの基準の特徴についてまとめると、以下のようになります。

■自賠責保険基準

特徴 ・自賠責保険は自動車やバイクを運転する人が必ず入らなければならない保険
・交通事故の被害に対して最低限度の補償を目的としている
・自動車損害賠償保障法(自賠法)を根拠としている
計算方法 ・傷害による損害の上限額が120万円までに設定されている
・慰謝料は1日あたり4,200円(2020年4月1日以降の事故では4,300円)をベースに、治療期間や実通院日数などをもとに計算される

■任意保険基準

特徴 ・一般的な自動車保険のことを指す
・慰謝料は保険会社によって支払額が異なる
計算方法 保険会社や保険の種類によって違ってくるが、自賠責保険基準と同等か、それを少し上回る程度

■弁護士基準(裁判基準)

特徴 ・弁護士に依頼をすることで適用される基準
過去の裁判での判決をもとに基準化したもの
・3つの基準の中では最も高い
計算方法 日弁連交通事故相談センターが発行する「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(赤い本)」「交通事故損害額算定基準(青い本)」や過去の判例をもとにしている

通院期間が7ヶ月(+入院0~3ヶ月)の慰謝料額をそれぞれの基準で計算すると、以下の表のようになります。

入通院期間 自賠責保険基準 任意保険基準 弁護士基準(裁判基準)
通院7ヶ月 58.8万円 70.6万円 97~124万円
通院7ヶ月+入院1ヶ月 67.2万円 89.4万円 119~157万円
通院7ヶ月+入院2ヶ月 75.6万円 107.2万円 139~188万円
通院7ヶ月+入院3ヶ月 84万円 124.3万円 152~217万円

※通院はひと月に10回病院に通ったものとして計算
※2020年3月31日以前の基準をもとに算出

3つの基準の中で弁護士基準(裁判基準)が高い基準になっています。

ケガが完治しない場合の対処法は?後遺障害認定と逸失利益

「7ヶ月ケガの治療を継続しても完治せずに、後遺症が残ってしまったら?」

後遺障害の認定を受ければ、入通院慰謝料に加えて後遺障害慰謝料が請求できます。

後遺障害は症状固定(治療を続けても症状が改善しない状態)後に労働能力が失われるものであり、医学的な判断にもとづいたものです。

症状の程度によって等級が決められるので、後遺症が残るときには自賠責保険会社に後遺障害認定の手続きを行いましょう。

また、後遺障害慰謝料についても、認定された等級や算定基準によって異なります。

むちうち(第14級・第12級)の場合を例として、3つの基準ごとに見比べてみましょう。

等級 自賠責保険基準 任意保険基準 弁護士基準(裁判基準)
第14級 32万円 40万円 110万円
第12級 93万円 100万円 290万円

等級が少し違うだけでも、金額には大きな差が生まれてきます。

むちうちなどの場合は客観的な判断が難しくもあるので、自覚症状をきちんと医師に伝えて、適切に後遺障害認定を受けてみましょう。

後遺障害認定を受ければ、加害者に対して逸失利益の請求も行えます

逸失利益とは、将来得られるはずだった収入に対する補償のことであり、慰謝料とは別に請求できます。

被害者の職業や年齢、後遺障害の程度などをもとに計算されます。

治療を続けよう!治療費の打ち切りを伝えられたときの対処法

治療を続けていると、まだケガが治っていないにもかかわらず、相手方の保険会社から「治療費の打ち切り」や「症状固定にしましょう」と伝えてくるケースがあります。

保険会社が症状固定を催促する理由は?

加害者の保険会社が症状固定を催促してくるのは、加害者側の損害賠償の負担をなるべく減らしたいからです。

もちろん被害者にも十分な配慮と補償がなされるケースもありますが、負担額は抑えたいのが本音でしょう。

保険会社が治療期間の基準としているDMK136とは?

交通事故の損害賠償の世界では、DMK136と呼ばれる治療期間の基準のようなものが存在しています。

D=打撲(治療期間1ヶ月)、M=むちうち(3ヶ月)、K=骨折(6ヶ月)

保険会社は、この目安を超えてくると打ち切りを打診するケースがあります。

治療費を打ち切られたとしても治療は続けよう

治療の必要性は医師が判断するものです。
仮に途中で治療費の支払いを打ち切られたとしても、示談時にまとめて請求できます

必要に応じて診断書を提出し、治療を続けていくことが大切です。

保険会社との交渉がなかなかうまくいかないと感じるときには、交通事故事案に詳しい弁護士に相談してみるのも1つの方法です。

納得できる補償を受けるためには弁護士に相談してみよう

7ヶ月もの間、通院治療を続けると、慰謝料も高額になります。

他にも後遺障害の申請が必要なケースや治療費の打ち切りの対応を迫られるなど、被害者が対応する必要なある手続も多くなります。

1人で対処するのが難しいと感じるときには、無理をせずに弁護士のサポートを受けることも検討してみましょう。

交通事故事案に詳しい弁護士であれば、過去の判例に基づいた弁護士基準での慰謝料交渉が可能です。
また保険会社とのやりとりをすべて任せられるので、安心して治療に専念できます。

また、専門的な知識を必要とする後遺障害認定手続きもサポートしてもらえるので、実際の症状にあわせた補償が受けられます。

交通事故の損害賠償請求ではさまざまな手続きが必要になるため、多くの時間や労力がかかってしまうものです。

スムーズに示談交渉を進めるためにも、早めの相談を心がけてみましょう。

まとめ

ケガの治療が必要であっても入通院期間が長くなれば、相手方の保険会社と治療費の支払いなどで揉めてしまうこともめずらしくありません。

治療の継続は慰謝料だけでなく、その他の損害賠償請求にもかかわってくるので、安易に保険会社の言いなりにならないことが重要です。

ただ、被害者が1人で保険会社とやりとりを進めていくのは難しい面もあります。

後遺障害認定手続きでは専門的な知識も必要になるため、多くの手間や時間がかかってしまうでしょう。

交通事故事案に詳しい弁護士に相談をすれば、交通事故にまつわるトラブルの解決をサポートしてもらえます。

1日も早く安心できる生活を取り戻すためにも、弁護士に相談をしてみましょう。

交通事故の無料相談はこちら

ご相談ください

こんな方は今すぐ相談!

  • 事故の事を誰かに相談したい
  • 保険会社の態度や対応に不満がある
  • 慰謝料の金額や過失割合に疑問がある
相談無料

弁護士法人ステラ

0120-235-049

関連記事一覧

交通事故の加害者が無保険だとどうなる?慰謝料の請求と対処法

事故の相手が無保険だった…。慰謝料はきちんと支払われる? 交通事故で被害者が受け取る慰謝料は、ケガの大きさにもよっては何十万、何百万円に及ぶこともあります。 そのため、加害者が保険...

交通事故の慰謝料|弁護士基準で計算したらどのくらい増額できる?

「弁護士基準ってなに?」 「慰謝料を増額できるって本当?」 交通事故によって受け取る慰謝料、実は適切な額を受け取れている被害者の方は少ないです。 保険会社から提示される慰謝料額...

妊娠中に交通事故にあってしまったら…事故対応・治療・損害賠償のポイント

「妊娠中の交通事故…。通常と異なる対応が必要?」 「何より子どもへの影響が心配…」 妊娠中に交通事故にあってしまうと、自分以上になく、お腹の中の子どもへの影響も心配になりますよね。 また...

追突事故の慰謝料を計算|相場を知って納得のいく金額を受け取る方法

追突事故の慰謝料っていくらもらえるの?自分の追突事故の慰謝料は、相場と比べて妥当なの? 追突事故の特徴として、自分は悪くないの起こってしまったり、巻き込まれてしまったりするということがあ...

妊娠中の交通事故が原因で流産に…加害者に慰謝料は請求できないの?

流産した胎児への慰謝料は?流産による増額分の慰謝料流産する妊婦の交通事故治療加害者側との示談交渉加害者が負う刑事責任加害者の民事責任とは ...

お悩み別ページ

ページランキング

  1. 交通事故で評判の良い弁護士事務所とは?被害者必見の弁護士の選び方
  2. 交通事故で依頼すると後悔する弁護士3つの特徴|体験談も掲載
  3. 後遺障害とは?等級認定の流れと等級表でみる1級~14級の認定基準
  4. 【保存版】交通事故の慰謝料相場はいくら?必ずわかる計算方法まとめ
  5. 交通事故の慰謝料が丸分かり!通院から6ヶ月後のケースではいくら?

カテゴリ一から探す