2020.12.7 更新

後遺障害8級に該当する?慰謝料・逸失利益の相場と計算方法

後遺障害8級に認定されたらどんな補償が受けられる?

交通事故でケガを負ってしまったときの症状は、さまざまなものがあります。

後遺障害8級となると、体の動きを制限される症状も多く見られるため、事故前と同じように社会生活を送ることが難しいケースもあるものです。

適正な補償を受けるためにも、後遺障害8級の主な症状を把握して、自分の場合に当てはまるのかを押さえておきましょう。

また、8級に該当する場合に受け取れる慰謝料や逸失利益の相場、障害者手帳の交付の有無などについても解説していきます。

障害者手帳は交付される?後遺障害8級における認定基準

後遺障害8級と認定される条件

後遺障害8級として認められるためには、国土交通省が定める「自動車損害賠償保障法施行令別表」での認定条件をクリアする必要があります。

8級の認定条件をまとめると、以下のようになります。

1号 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの
2号 脊柱に運動障害を残すもの
3号 1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの
4号 1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの
5号 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
6号 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
7号 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
8号 1上肢に偽関節を残すもの
9号 1下肢に偽関節を残すもの
10号 1足の足指の全部を失つたもの

これらの条件はすべてを満たす必要はなく、どれか1つでも当てはまれば8級として認められることになります。

自分が8級のどの症状に該当するかをチェックして、後遺障害認定手続きを行いましょう。

後遺障害8級で障害者手帳は交付される?

身体障害者手帳とは、身体上の障害がある人に対して、自治体が交付する手帳を指します。

手帳を取得することによって、
・医療費の助成
・所得税・住民税などの軽減
・公共料金や公共サービスなどの割引
など、さまざまな福祉サービスを受けられます。

ただ、後遺障害等級認定と身体障害者手帳の交付申請は、等級の内容や傷害の程度が異なります

後遺障害1~6級のような重度の後遺障害であれば、身体障害者手帳の交付要件に当てはまる可能性が高いといえます。

一方で、身体障害者手帳の交付要件は、上にあげた後遺障害の8級の認定条件とは合致しないものが多く、必ずしも交付されるとはいえないのが現実です。

もっと詳しく知りたい!8級にあてはまる具体的な症状

後遺障害8級に当てはまるかを判断するのは、具体的な症状を細かくチェックしていく必要があります。

8級各号の症状についてまとめると、以下のようになります。

1号 ・片目が失明状態もしくは片目の視力が0.02以下
・もう一方の目は事故によって障害を受けていないので、実生活を送れないほどではないと判断されるため、目の後遺障害の中では比較的軽い部類となる。
2号 ・首や背骨などの脊椎が損傷を受けた状態
・最も重いものだと6級5号となる。
3号 ・片手の親指を含む2本の指を失った状態
・親指以外だと3本の指を失った状態
4号 ・第一関節の骨(末節骨)が2分の1以上、失われてしまった状態
・第二関節の可動域または指の根元が、2分の1以下となってしまった状態
・親指を立てる、親指を手のひらにつけるといった動作として動く範囲が2分の1以下になってしまった状態
5号 ・歩行に支障が出るほど、足の長さが変わってしまった状態(片足の長さが5センチメートル以上短くなってしまった場合)
6号 ・腕の3大関節(肩・肘・手首)のうち1つが機能しなくなった状態
7号 ・足の3大関節(股関節・膝・足首)のうち1つが機能しなくなった状態
8号 ・腕に偽関節(治療によって骨がくっつかずに、まるで関節のように動く状態)が残る状態。
9号 ・足に偽関節が残る状態
10号 ・片足の指をすべて失った状態。両足だと7級11号となる。

計算する基準によって違う!後遺障害8級の慰謝料相場

後遺障害8級の慰謝料額は、計算する基準によって異なります。

自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)の3つがある点を押さえておきましょう。

任意保険基準は保険会社ごとに違ってきますが、他の2つは比較ができます。

自賠責保険基準 弁護士基準(裁判基準)
331万円 750~870万円

※「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(日弁連交通事故センター東京支部編)参照

3つの基準の中では、弁護士基準(裁判基準)が最も高くなる可能性があります。

後遺障害慰謝料は、入通院慰謝料とは別に請求できるので、後遺障害認定手続きをきちんと行うことが大切です。

等級の認定結果や慰謝料額に納得できないときには、弁護士に相談してみると解決につながりやすいといえます。

逸失利益とは?後遺障害8級での計算したときのケース

後遺障害認定を受けると、慰謝料に加えて逸失利益の請求が可能です。

逸失利益とは、交通事故がなければ将来得られたはずの収入に対する補償を指すものです。

事故前に収入があったことを前提としており、会社員だけでなく会社役員や自営業者・フリーランス・専業主婦(主夫)・学生・子どもなども請求可能です。

また、契約社員・パートといった雇用形態にかかわらず請求できます。

逸失利益の計算の仕方は、以下の計算式に当てはめます。

逸失利益=基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応する中間利息控除係数(ライプニッツ係数)

※ライプニッツ係数表

そして、8級の労働能力喪失率(後遺障害が仕事に与えている影響の度合い)は45%です。

これらの点を踏まえて、【年収500万円・30歳・男性・後遺障害8級】のケースを例として実際に算出してみましょう。

(基礎収入額)500万円×(労働能力喪失率)45%×(ライプニッツ係数)22.167=約4,987万円

このケースでは、逸失利益は約4,987万円となり、賞与を含んだ金額が算出されます。

なお、逸失利益の請求には源泉徴収票や給与明細書などの収入を示す書類が必要です。

被害者が専業主婦(主夫)や学生の場合には、厚生労働省が取りまとめている賃金センサス(賃金構造基本統計調査)をもとに計算します。

相談してみよう!後遺障害認定手続きを弁護士に依頼するメリット

後遺障害慰謝料は、等級が1つ違うだけでも金額が大きく変わってきます

そのため、実際の症状に見合った等級認定を受けることが何よりも大切です。

しかし、後遺障害認定手続きには専門的な知識や書類を準備する手間も必要であるため、被害者が1人で行うのは大変でもあります。

悩んでしまう前に、交通事故事案に詳しい弁護士に相談をすれば手続きをすべて任せられますし、納得できる等級に引き上げられるケースもあるのです。

そして、損害賠償請求ではどの基準で計算をするかによっても、金額は変わってくる面があります。

弁護士に依頼をすれば、弁護士基準(裁判基準)が適用されるので、適正な補償を受けられるでしょう。

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まとめ

交通事故で後遺症の残るケガを負ってしまったときには、後遺障害認定を受けることが重要です。

自分の症状がどの等級に該当するのかを把握したうえで、必要な手続きを進めていきましょう。

ただ、申請のための手続きには用意しなければならない書類も多くあり、内容のチェックについても専門的な知識が必要となります。

1人で悩んでしまう前に、交通事故事案に詳しい弁護士に相談をして、手続きをスムーズに進めていくことが大切です。

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