2021.4.7 更新

勤務中に交通事故…労災で後遺障害が残ったときに補償は受けられる?

出勤時の交通事故で後遺症が残った…労災は使える?
後遺障害認定と労災保険の違いは?

勤務中もしくは通勤途中で交通事故の被害にあってしまったときには、労災(労働災害)として認められる可能性があります。

後遺障害が残ってしまったときには労災保険の利用が可能です。

とはいえ、どれくらいの補償が実際に受けられるのか気になってしまう部分もあるでしょう。

また、労災保険と自賠責保険の違いを踏まえたうえで、どのような補償の種類があるのかを把握しておく必要もあります。

この記事では、後遺障害認定の基準や申請方法なども含めて、詳しく解説していきます。

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労災保険の後遺障害とは?補償と自賠責保険との違い

交通事故によるケガが労災として認められれば、さまざまな給付金を受け取れます。

では、後遺障害に認定された時はどのような補償が受け取れるのでしょうか?

労災における後遺障害の補償

労災による後遺障害が認められたときに支給されるのは、療養補償給付(治療費)や障害補償給付(後遺障害による逸失利益)などです。

また、治療を継続しても後遺症が残ってしまったときには、後遺障害認定をきちんと申請することが大切です。

後遺障害認定とは、ケガの内容や程度によって14段階の等級で認定する仕組みです。

自賠責保険会社を通じて、損害保険料率算出機構に審査を行ってもらい、症状に応じた等級が認定されます。

補償の必要性や補償内容については個別的に判断されますが、基本的に同じ等級の人は同程度の給付が受けられるのです。

労災保険が適用される具体的なケース

労災保険は通勤途中または業務中であれば適用されますが、どんな場合でも認められるわけではありません。

労災保険が適用されるケースと適用されないケースについて見ていきましょう。

●労災保険が【適用される】ケース

■通勤途中に交通事故にあった
→自宅と就業場所との往復も、労働の一部と見なされるので労災保険が適用される

■会社の車で取引先に向かう途中で事故にあった
→業務中に起こったものは、業務災害と判断されるので労災保険が適用される

■具合が悪くなったので早退し、病院で診察を受けた後に事故にあった
→「日用品の購入およびその他これに準じる行為」となるため通勤災害として認められ、労災保険の対象となる。

●労災保険が【適用されない】ケース

■通常の通勤経路から大幅に外れている
→たとえば、帰宅途中に外食するために店に立ち寄ったり、映画館に行ったりした場合は通勤とは見なされない。
■休日中に事故にあった
→勤務中ではないため、交通事故と業務の因果関係がなく、労災保険は適用されない。

労災保険と自賠責保険の後遺障害の違いは?

交通事故による後遺障害は、労災と自賠責を併用が可能です。

申請は自賠責保険を利用する場合は、自賠責保険会社に申請するのに対し、労災保険は労働基準監督署に申請します。

後遺障害の認定基準は、基本的に労災保険と自賠責保険では同じで、等級についてもどちらも1級~14級とされています。

ただし、審査する機関が異なることから、自賠責と労災のそれぞれに後遺障害を申請したとき、同じ等級に認定されない可能性はあります。

また、時効についても労災保険は症状固定から5年であるのに対して、自賠責保険では症状固定から3年となっています。

労災保険と自賠責保険の補償の違い

しかし、労災保険と自賠責保険の重複する補償内容は二重での請求はできません。

重複する部分は片方に請求するのが原則です。そのため相手方に任意保険会社がいるときは相手保険会社に請求することが一般的です。

双方に請求する場合は、一方の限度額の超過分をもう片方に請求するといった方法はあります。

補償内容の違いをまとめると以下のようになります。

補償内容 労災保険 自賠責保険
障害(補償)給付
(後遺障害慰謝料)
後遺障害等級により異なる
・一時金:障害等級8~14級の場合
・年金:障害等級1~7級の場合
給付基礎日額の313日~131日分
後遺障害等級により異なる
※3000万円まで
(介護を要する後遺障害ではない場合)
障害特別支給金 後遺障害障害等級により異なる
・障害(補償)年金の受給対象者:159万円~342万円の一時金
・障害(補償)一時金の受給対象者:8万円~65万円の一時金
なし
障害特別一時金 後遺障害等級により異なる
・障害(補償)一時金の受給対象者のみ:算定基礎日額の56日~503日分
なし
障害特別年金 後遺障害等級により異なる
障害(補償)年金の受給対象者のみ:算定基礎日額の131日~313日分
なし
後遺障害逸失利益 なし 計算式:基礎収入× 労働能力喪失率×労働可能年数に対応するライプニッツ係数
介護(補償)給付 ・被害者が常時または随時要介護の状態に該当する
・その他条件による
なし(後遺障害等級の要介護1級または2級分の慰謝料が請求可能)

労災の後遺障害等級ごとの補償内容

労災の後遺障害ごとの補償(支給)内容は、等級ごとに異なります。

支給内容は
・障害(補償)給付
・障害特別支給金
・障害特別年金
・障害特別一時金

支給は年金(2ヶ月に1度支給)と一時金(一括支給)に分けられ、補償の金額をまとめると以下のようになります。

補償金額表

給付基礎日額
原則として事故が発生した日の直前3ヶ月に支払われた賃金を日数で割った一日当たりの賃金額)に相当する額をいいます。

基礎算定日額
原則として事故が発生した日又は診断によって病気にかかったことが確定した日以前1年間に受けた特別給与の総額を算定基礎年額として365で割って得た額です。

認定後に症状が変化したとき
後遺障害に認定されたとしても、その後症状が「緩解」あるいは「増悪」したと認められた場合は等級が変更されることがあります。
年金の支給は第1級から第7級までですが、毎年定期報告書を提出することになっており、そこで「緩解」あるいは「増悪」の判断がなされます。
8級〜14級は一時金ですので、等級変更はありません。

労災保険の後遺障害認定手続き

労災保険の後遺障害認定手続きをするためには、まず医師の作成した後遺障害診断書を提出する必要があります。

提出先は労働基準監督署です。

実際の症状を正しく反映させるためにも、後遺障害診断書の作成は症状固定となってから行いましょう。

労災保険の等級認定専用の書式に沿って作成し、他にも検査結果などの資料を添えて提出します。

診断書の記載内容を必ず自分でチェックして、不明な点は医師に相談することが大切です。

ただ、自覚症状については医師に口頭で伝えても診断書に正しく反映されないこともあるので、紙に箇条書きをしてメモを作っておくと無難です。

労災保険での後遺障害認定手続きでは、労働者本人と労働基準監督署の調査員との面談が行われます。

面談の内容は勤務先や病院などに照会が行われ、医師による回答なども審査に影響します。

申請書の記入漏れや診断書の内容などに不備がないかをチェックして、事実を正確に伝えることが重要です。

また、後遺症があることをきちんと調査員に伝えておきましょう。

なお、勤務先が申請に対して非協力的な場合であっても、事業所記入欄を空けたままで労災申請は行えます。

申請からと認定まではおよそ1〜2ヶ月といわれています。

まとめ

勤務中・通勤途中に交通事故にあってしまった場合には、労災が認められます。

後遺症が残ってしまったときは後遺障害認定を受けることができ、労災保険・自賠責保険、両方の手続きが可能です。

労災の申請は自分で行う必要があるため、しっかりと内容を理解して、必要な書類の準備から手続きまでできるようにしましょう。

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