2021.4.1 更新

後遺障害7級の認定基準と慰謝料相場は?判例もあわせて紹介

交通事故で重い障害が残った…後遺障害7級に該当する?
慰謝料の相場はどれくらいかな?

後遺障害は、基本的に「自賠責保険法」で定める症状の区分に応じて等級が決められます。

等級ごとに、支払われる慰謝料をはじめとした損害賠償額は大きく異なるため、適正な等級認定を受けることは非常に重要です。

この記事では、後遺障害7級の認定基準と慰謝料などの損害賠償について具体的に説明します。

また慰謝料額は算定方法によっても大きな差が出ます。

これからご紹介する、算定方法ごとの慰謝料額の相場を比較して、もっとも適正だと思える方法で算出しましょう。

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後遺障害7級の認定基準と症状一覧

以下の表に定める症状に該当する場合、後遺障害7級の認定が下されます。

後遺障害7級の労働能力喪失率は56%です。

労働能力喪失率は、後遺障害7級だと「健康な人の約半分程度にまで労働能力が失われた」ことを示しており、後遺障害慰謝料を決定づける一要素となります。

後遺障害 解説
1号 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの 片方の目が失明し、もう片方の視力も0.6以下になった状態
2号 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの 明瞭度:言葉をはっきりと聞き取れるか
純粋度:単純な音を聞き分けられるか
という2つの基準に照らした結果、両耳の聴力が低下したと判断されるもの
3号 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの 片方の耳は完全に聞こえなくなった状態。もう片方の耳については、2号と同様の基準に照らした結果、左記程度の聴力の低下が認められるもの
4号 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 神経障害のせいで、簡単な労働以外の労働ができなくなってしまった状態
5号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 胸やお腹の臓器の障害により、簡単な労働以外の労働ができなくなってしまった状態
6号 1手のおや指を含み3の手指を失ったもの又はおや指以外の4の手指を失ったもの 片方の手の親指を含む3本を失った状態。親指を含まない場合は、全体で4本の指を失った状態。
7号 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの 片手の指すべてを失った状態。または、全体のうち親指を含む計4本を失った状態。
8号 1足をリスフラン関節以上で失ったもの 片方の足について、足の甲の中間部分にある関節よりも上の部分から失った状態
9号 1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 骨折を正常に治癒できなかったために、当該部位がまるで関節のような動きをするようになってしまう状態を「偽関節」という。
ここでは、片方の腕について偽関節の症状が残った結果、運動機能に障害が出ている状態。
10号 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 片方の足について偽関節の症状が残った結果、運動機能に障害が出ている状態。
11号 両足の足指の全部の用を廃したもの 両足の指すべてが正常に機能しなくなった状態。具体的には、
・両足親指について、第一関節の長さの半分以上を切断
・両足親指以外の4本の指について、第一関節と第二関節の間で切断
・両足親指以外の4本の指について、可動域が半分以下になった状態
などが挙げられる。
12号 外貌に著しい醜状を残すもの 手足以外の露出部(顔、首など)について一定以上の傷跡が残った場合
13号 両側の睾丸を失ったもの 男性なら両方の睾丸を、女性なら両方の卵巣を物理的に失った状態。あるいは、精子や卵子をつくる機能に障害がある状態

後遺障害7級の慰謝料相場は?

後遺障害7級の慰謝料相場は、どの算定方法を用いるかによって異なります。

算定方法には自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準(裁判所基準)の3種類があり、慰謝料が高額になりやすいのが弁護士基準です。

自賠責保険基準は、自賠責保険から支払われる後遺障害慰謝料を算定する際に用いられます。任意保険基準は、任意保険会社が後遺障害慰謝料を算定する際に用いる保険会社独自の基準です。

弁護士基準は別名を裁判所基準ともいいます。弁護士基準では、過去の判例に基づいて後遺障害慰謝料が算定されます。

弁護士に相談することで弁護士基準による算定が可能になります。

等級認定や、保険会社から提示された慰謝料額に納得できない場合は弁護士を頼ってみてはいかがでしょうか。

なお、後遺障害7級の場合の全体的な示談金は個々のケースによって大きな差があります。
そのため、示談金の相場というものはありません。

自賠責保険基準 任意保険基準 弁護士基準
419万円 500万円 1,000万円

※参考:自賠責保険基準と弁護士基準は、日弁連交通事故相談センター 東京支部「損害賠償額算定基準(2020年版)(通称・赤い本)」 ※任意保険基準は保険会社ごとに異なるので、あくまで推定です。 ※身体の他部位に後遺症が見られた場合などは、さらに慰謝料額が高くなる可能性もあります。

後遺障害7級認定についておさえておきたいこと

適切に等級認定手続きを進めるうえでいくつかの注意点があります。

ここでは、後遺障害7級に認定されるために押さえるべきポイントについて説明します。

後遺障害7級の逸失利益とその計算方法

後遺障害慰謝料を適正に請求するうえで重要なのが逸失利益の正しい計算です。

逸失利益とは、後遺障害による労働能力低下を原因として失われる将来的な利益をいいます。

健康に働き続けることができていたら得られるはずのお金と言いかえると分かりやすいかもしれません。

逸失利益の算出に用いる計算式は次のとおりです。

【逸失利益の計算式】
逸失利益=基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応する中間利息控除係数(ライプニッツ係数)

たとえば、年収500万円の30歳男性が後遺障害7級の認定を受けた場合の逸失利益は、

500万円 × 56% × 22.167 = 6,206万7,600円

と計算できます。

逸失利益についてより詳しく知りたい人は、こちらの記事もご一読ください。

後遺障害7級の判例

ここでは、実際に後遺障害7級について争われた事例を紹介します。

後遺障害慰謝料は、過去の判例を根拠として額が決定される傾向にあります。
被害者側で類似判例を調べておくことにより、相手方の提示する慰謝料額が適正かどうかの判断がつきやすくなります。

1.名古屋地方裁判所管轄の和解事件
概要:被害者が運転する自動車が右折信号に従って交差点を右折しようとしたところ、赤信号無視で直進してきた対向車と衝突した事例。
争点:被害者には7級の高次脳機能障害が残ったが、職場の配慮により3割減収にとどまっていた。ここで、加害者側の保険会社は、減収割合が少ないこと理由に「7級の認定は重すぎる」と主張。被害者は弁護士に相談し、減収割合が低いのは職場の配慮があるからであって高次脳機能障害の程度が軽いからではないことを主張。
和解の内容:被害者の主張どおり、7級の後遺障害が認められた。

これは、弁護士への相談が功を奏した事例です。保険会社の主張を安易に受け入れず、弁護士に依頼して的確な対応をしたために、和解事件としては珍しく被害者の主張が全面的に認められました。

労災年金がもらえる可能性も

交通事故が労災にあたると判断されれば、労災年金を受給できる可能性があります。

労災の等級認定基準は交通事故による後遺障害の基準とほとんど同じです。

労災保険の障害等級が7級なら131日が年金給付の基礎日額となります。

労災7級以上の後遺障害等級で労災年金の給付を受けるためには、年に1回「定期報告書」を作成して認定機関に提出しなければなりません。

なお、労災保険法(労働者災害補償保険法)によると、交通事故の加害者からの損害賠償金と労災年金の二重取りは原則として認められません。
二重取りを認めると、本来の損害賠償額をはるかに上回る金額が被害者に支払われてしまうからです。

認定機関は定期報告書の結果を精査し、症状の改善または悪化が見られれば等級の改定を行います。

後遺障害等級認定を弁護士に依頼するメリット

後遺障害の等級認定は、弁護士に依頼することもできます。

弁護士に依頼するメリットは、以下のとおりです。

・被害者にとって有利な等級認定を受けるためのサポートを受けられる。
・等級認定後の後遺障害慰謝料について、もっとも適正な額の算定が可能な「弁護士基準」を用いることができる。
・等級非該当となった場合に再認定のサポートを受けられる。

等級認定は申請すれば必ず受けられるものではなく、状況によっては「非該当」と判断されるケースもあります。

「非該当」の判断に対しては、不服申立てにより再認定の請求ができますが、手続きや書類収集は手間がかかるうえに非常に複雑です。

スムーズに再認定の手続きを進めたいのであれば、弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼すれば、適正な等級認定が下されないなどのリスクを最大限小さくすることができます。

まとめ

後遺障害7級に認定されると、等級に応じた後遺障害慰謝料を請求できます。

7級の後遺障害慰謝料は、自賠責保険基準と弁護士基準のどちらを用いるのかによって金額に大きな差が生じる可能性があります。

適正な慰謝料額を算定するのであれば、弁護士への依頼も視野に入れましょう。

弁護士に依頼することで、慰謝料面のみならず、等級認定手続き面でも万全のサポートが期待できます。

非認定と判断された場合の再認定請求についても、弁護士に依頼することで納得のいく結果を得られることが多いです。

労災に該当するかどうかなどについても相談することができるので、被害者にとっては心強い味方ではないでしょうか。

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