2021.3.30 更新

障害年金を申請できる?交通事故で後遺障害が残ったときの手続き

交通事故の被害にあって重い後遺障害が残ってしまったときには、障害年金の申請ができます。

障害年金の手続きをスムーズに行うためにも、必要な条件や申請方法についてきちんと把握しておきましょう。

また、障害年金を受け取る際に損害賠償請求や労災保険などと、どのように関係してくるのかを押さえておくことも大切です。

申請のために必要となる書類や、損害賠償金の受け取りの有無によって生じる影響も含めて詳しく解説していきます。

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交通事故で障害年金を受け取るために必要な条件と等級ごとの補償

障害年金の申請に必要な3つの条件

重度の後遺障害が残ったときには、障害年金の申請ができます。

ただ、障害年金を受け取るためには初診日要件・保険料納付要件・障害状態該当要件の3つの条件を満たす必要があります。

要件の種類 ポイント
初診日要件 障害の原因となったケガの初診日(初めて病院を受診した日)に、国民年金もしくは厚生年金に加入している。
保険料納付要件 初診日より前の期間で、国民年金・厚生年金・共済年金などの保険料を納めている。「納付または免除となっている期間が全体の3分の2以上」もしくは「直近1年間の未納がない」のいずれかを満たせばOK。不明な場合は、年金事務所などで確認できる。
障害状態該当要件 障害等級にあてはまっていること。障害厚生年金は1~3級、障害基礎年金は1・2級。

障害等級1級・2級は「国民年金法施行令別表」、3級では「厚生年金保険法施行令別表」によって、それぞれ認定基準が定められています。

診断書の書き方ひとつで等級が変わる可能性もあるので、認定基準を踏まえたうえで障害年金を申請することが重要なのです。

症状ごとに認定される障害年金の等級

障害年金の対象となる症状は数多くありますが、例をあげると以下のようなものが該当します。

障害のある部位 症状の種類
緑内障・白内障・眼球委縮・網膜脈絡膜委縮・眼球剥離
聴覚・平衡機能 突発性難聴・神経症難聴・メニエール病・感音性難聴
口腔・言語機能 上顎癌・上顎腫瘍・咽頭腫瘍・失語症・脳血栓
精神疾患 うつ病・躁うつ病・統合失調症・適応障害・てんかん・知的障害・発達障害・アスペルガー症候群・高次脳機能障害・アルツハイマー病
呼吸器 気管支喘息・肺結核・肺気腫・呼吸不全
循環器 心筋梗塞・心筋症・大動脈弁狭窄症
肢体の障害 骨折・変形性股関節症・脳梗塞・上肢または下肢切断・関節リウマチ

障害年金は等級によって金額が異なるものであり、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。

障害基礎年金は初診日に国民年金に加入している人が対象であり、1級と2級に分けられています。

等級 金額
1級 年額97万7,125円+子の加算分
2級 年額78万1,700円+子の加算分

※金額は2020年度のもの。

子どもの加算分については2人目までは1人あたり年額22万4,900円、3人目以降は1人につき7万5,000円です。

障害厚生年金は初診日に厚生年金に加入している人が対象であり、1級・2級・3級・障害手当金に分けられます。

障害厚生年金は収入額や年金に加入していた年数によって異なるため、人によって金額が違ってきます。

1級と2級では障害厚生年金に加えて、障害基礎年金(子の加算分も含める)も支給される仕組みです。

3級は最低保証額が年額58万6,300円であり、障害手当金とは一時金であり最低保証額は117万2,600円です。

また、1級・2級に該当する場合に生計を共にしている65歳未満の配偶者がいると、年額22万4,900円の配偶者加給年金も受け取れます。

障害年金は非課税であるため、所得税や住民税が控除されることはない点も押さえておきましょう。

支給停止になる?障害年金と損害賠償金との関係性

交通事故の被害に対する補償である損害賠償金とは別に、障害年金を受け取ることは可能です。

ただし、1つの事故に対して二重の補償を受けることを回避する理由から、損害賠償金を受け取ってから一定期間は障害年金の支給停止期間があるので注意しましょう。

支給停止の対象となるのは逸失利益や休業損害など生活費に対する補償部分であり、慰謝料や医療費は除外されます。

障害年金が支給停止となる期間は、障害認定日(交通事故から1年6ヶ月が経過した日)の翌月からとなるので最長で1年6ヶ月となります。

損害賠償金を受け取った後のケース

加害者側から損害賠償金を受け取っている場合には、事故が発生した日の翌月から数えて最長で36ヶ月の範囲内で障害年金は支給停止となります。

支給停止期間が満了となれば、障害年金の支給が再開される流れとなるのです。

示談中で損害賠償金をまだ受け取っていないケース

示談中で加害者側からまだ損害賠償金を受け取っていないときには、障害年金のほうが先に支払われる形となります。

これは損害賠償金を受け取っていない状態が続いてしまうと、何の生活補償も受けられなくなってしまうので、被害者を保護する目的だといえます。

なお、障害年金と介護保険との併給は可能である点も押さえておきましょう。

労災保険の障害年金と併給するときの注意点

加害者側から損害賠償金を受け取っていても、労災保険の障害年金を受け取ることは可能です。

ただし、二重での取得は認められていないので、労災保険からの給付分を控除する形で加害者側に損害賠償請求を行うことになります。

手順を押さえよう!障害年金を申請する手続きと基本的な流れ

障害年金の申請手続き

障害年金を受給するためには、手順に沿って手続きを進めていく必要があります。

基本的な流れとしては以下の通りです。

1.窓口で書類を受け取る

障害基礎年金は市区町村窓口もしくは年金事務所、障害厚生年金は年金事務所で手続きを行います。

窓口で加入している年金の確認や条件を満たしているかをチェックしてもらい、申請に必要な書類を受け取ります。

2.医療機関に書類の作成を依頼する

障害年金の申請には初診日を明らかにすることが重要であり、受診状況等証明書を医療機関に作成してもらうことで証明します。

カルテが残っていない場合などには、添付ができない理由書の添付が必要です。

また、診断書も必ず添付しなければなりません。

3.申立書やその他の書類を整える

日常生活の状況や仕事の内容などについて、病歴・就労状況等申立書を本人が作成します。

なお、代筆も可能であり、主治医の確認は不要です。

その他にも、受取先金融機関の通帳や印鑑などを準備しておきましょう。

4.書類を提出して、審査を待つ

必要な書類を準備したら、市区町村役場もしくは年金事務所に書類を提出します。

日本年金機構によって審査が行われるので結果を待ちましょう。

審査結果が出るまでの期間は障害基礎年金で3ヶ月以内、障害厚生年金で6ヶ月程度かかります。

障害の程度によっては、本人が窓口に出向くのが難しい場合もあるので、その際は家族を含めた代理人に委託をすることが可能です。

障害年金の申請で必要となる書類

障害年金を申請するために必要となる書類は、「受診状況等証明書」「医師の診断書」「病歴・就労状況等申立書」です。

書類の種類 ポイント
受診状況等証明書 病院で発行してもらうものであり、初診日を確認するための書類
医師の診断書 傷病の状況を示す診断書は障害の種類ごとに8種類あるので、医師に依頼して作成してもらう
病歴・就労状況等申立書 自ら書く書類であり、生活状況や就労状況を示す資料として取り扱われる

その他にも、配偶者や子どもがいるときには、戸籍謄本・住民票・源泉徴収票・在学証明書なども状況に応じて必要です。

障害年金以外でサポートを受けたいときには弁護士に相談をしよう!

交通事故が原因で障害を負ってしまった場合には、障害年金を申請できます。

一方で、障害年金以外にも加害者に対して損害賠償請求を行う必要もあります。

重い障害であるほど、生活をきちんと立て直すためには適正な補償を受けることが重要です。

ただ、障害年金の申請と並行して、損害賠償請求のために加害者側と何度もやりとりを行うのは大変でもあります。

交通事故事案に詳しい弁護士に相談をすれば、示談交渉や損害賠償請求、後遺障害の等級認定手続きなどをサポートしてもらえます。

被害者にとって心強い味方となってもらえるので、悩んでしまう前に相談をしてみましょう。

まとめ

障害年金を受給しても、損害賠償金の受け取りは可能です。

ただ、加害者側から損害賠償金を受け取るタイミングによって、障害年金の取り扱いにも影響が出てくるので注意をしておきましょう。

また、障害年金の申請と加害者側への損害賠償請求を同時に行っていくのは大変な面もあります。

必要に応じて弁護士のサポートを受けて、時間的・心理的な負担を軽減することが大切です。

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