2020.4.30 更新

後遺障害等級認定ってなに?等級の内容と認定を受けるべき3つの理由

事故の怪我がなかなか治らない・・どうしよう
そもそも後遺障害等級認定ってなんのこと?

交通事故で怪我がなかなか治らないという方は、絶対に等級認定を受けるべきです。

この記事では「そもそも等級認定とは何か」や「あなたに該当する等級が何級なのか」を知ることができます。後遺障害の等級認定がどんなものか分からないという方もまずはこの記事を参考にしてみてください。

そもそも後遺障害・等級とは?

交通事故で怪我をし、数ヶ月通院しているけどなかなか怪我が治らないという方は、多くいらっしゃいます。

交通事故での後遺障害とは「医学上これ以上の回復が見込めない」と判断された場合の症状や障害のことを言います。

後遺障害の等級というのは、事故によって残ってしまった後遺障害の症状やその程度、深刻さについて14段階に分けたものです。

事故によって後遺障害が残ってしまった方は、医師に症状固定と診断された後、保険会社に必要書類を提出することによって等級の認定を受けることができます。

後遺障害等級認定には医師の判断で症状固定が必要

後遺障害の等級認定が完了するまでの流れについては、大まかに分けて以下の5段階になります。

    ①治療
    ②症状固定
    ③後遺障害診断書等の提出
    ④後遺障害の等級認定
    ⑤自賠責保険金の受け取り

後遺障害が等級認定されるまでの期間は、治療を始めたときから数えると全体で約1年の期間を要します。

等級認定することによってなにが影響するのか、については次の見出しで解説しているのでご確認ください。

後遺障害の等級認定を受けるとどうなる?認定を受けるメリット

保険会社からの治療の打ち切りは無視すべし

保険会社から治療の打ち切りを急かされたり、申請に手間がかかったりするという理由で申請せずに示談交渉を終えてしまうパターンも少なくありませんが、それでも等級認定を受けておくべき理由は3つあります。

等級認定を受けると、具体的にはどんな影響やメリットがあるのでしょうか。

次の見出しで解説していますので、等級認定を受けておくべき理由を詳しくみていきましょう。

等級認定を受けるべき3つの理由

事故によって後遺障害が残ってしまった方が、等級認定を受けるべき理由には以下の3つがあります。

  • 後遺障害が事故によるものだと証明できる
  • 後遺障害による『逸失利益』を受け取れる
  • 後遺障害による『慰謝料』を受け取れる

等級認定を受けるべき3つの理由について、1つ目と下の2つに分けて詳しくみていきましょう。

「後遺障害が事故によるものだと証明できる」とは

1つ目の「後遺障害が事故によるものだと証明できる」というのは、事故によって障害が残ったという事実を形として証明することができるというものです。

事故によって後遺障害が残ってしまったにも関わらず等級認定を受けないでいた場合、形として症状や障害を証明するものがないので生活や仕事に影響があった時に、補償を受けることができません。

等級認定を受けて後遺障害が事故によるものだと証明できれば、将来の治療費や介護費まで補償を受けることができるので、認定を受けるのは必須と言えるでしょう。

「後遺障害による『逸失利益・慰謝料』を受け取れる」とは

2つ目と3つ目はどちらも「損害賠償額(示談で最終的に受け取れるお金)」についてです。

後遺障害の等級認定を受けると請求できる損害賠償の項目が追加されます。

損害賠償は症状固定を境に「傷害部分」と「後遺障害部分」に分けられ、図のようにそれぞれ別の項目として請求することになります。

症状固定日前後の損害賠償項目比較

表からもわかる通り、等級認定を受けることで新たに「逸失利益」と「後遺障害慰謝料」というものを請求することができるようになります。

「逸失利益」とは・・・
後遺障害を負ったことにより、労働能力が低下し、将来に渡って失う利益を労働能力喪失率などから算出したもの。

「後遺障害慰謝料」とは・・・
認定された後遺障害に対して支払われる慰謝料のこと、入通院慰謝料とは違い、後遺障害の等級認定を受けた人のみ請求できる。

この逸失利益と後遺障害慰謝料の請求権を得られるという点が、後遺障害の等級認定を受ける大きなメリットといえます。

傷害部分の「休業損害」という項目についてはこちらの記事をご覧ください。
交通事故の休業損害とは?

後遺障害等級認定の基準と慰謝料

後遺障害の等級は、国土交通省が定める「自動車損害賠償保障法施行令別表」にもとづいて定められています。

認定された等級によって慰謝料額が異なり、自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準のいずれかで計算されます。

3つの基準の中で自賠責保険基準が最も低く、弁護士基準が最も高いのが特徴です。

ただし、弁護士基準で計算をするためには、弁護士に依頼しなければならない点に注意しておきましょう。

それでは等級ごとの認定基準と慰謝料の金額について見ていきましょう。

以下に掲載している慰謝料について
※自賠責保険基準と弁護士基準は、日弁連交通事故相談センター 東京支部「損害賠償額算定基準(2020年版)(通称・赤い本)」を参照
※任意保険基準は保険会社ごとに異なり、あくまで推定です。
※身体の他部位に後遺症が見られた場合などは、さらに慰謝料額が高くなる可能性もあります。

後遺障害第14級

■認定条件

後遺障害14級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
8号
9号
1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
1手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
1手の親指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
局部に神経症状を残すもの
労働能力喪失率:5%

■慰謝料

自賠責保険基準 32万円
任意保険基準 40万円
弁護士基準 110万円

14級は後遺障害等級認定のうち、もっとも軽い症状になります。

14級に認定される/されないでよくある症例が「むちうち」です。
むちうちはレントゲンやCTで確認できなくても、「手足のしびれが残る」「ときどきめまいがする」など後遺症が残るケースがあります。

9号に「局部に神経症状を残すもの」と記載されている通り、レントゲンやCTで証明できなくても、神経症状が証明されれば認定される可能性はあります。

後遺障害第13級

■認定条件

後遺障害13級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
8号
9号
10号
 
11号
1眼の視力が0.6以下になったもの
正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
1眼に半盲症,視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1手の小指の用を廃したもの
1手の親指の指骨の一部を失つたもの
1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
1足の第2の足指の用を廃したもの,第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
労働能力喪失率:9%

■慰謝料

自賠責保険基準 57万円
任意保険基準 60万円
弁護士基準 180万円

14級と比べると、手指や臓器の一部を「失った」「用を廃した」といった表現がみられます。
たとえば、「胃の一部を切除した」「ものが二重に見える」「腎臓や胆嚢を切除した、機能を失った」「性行為は可能だが生殖機能は失われた」などは13号に該当します。

後遺障害第12級

■認定条件

後遺障害12級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
8号
9号
10号
11号
 
12号
13号
14号
1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
鎖骨,胸骨,肋骨,肩甲骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
長管骨に変形を残すもの
1手の小指を失ったもの
1手の人差し指,中指又は薬指の用を廃したもの
1足の第2の足指を失ったもの,第2の足指を含み2の足指を失つたもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
局部に頑固な神経症状を残すもの
外貌に醜状を残すもの
労働能力喪失率:14%

■慰謝料

自賠責保険基準 94万円
任意保険基準 100万円
弁護士基準 290万円

むちうちの場合、14級とは異なり、レントゲンやCT画像所見などの他覚的所見により、医学的に証明できれば12級と判定される可能性もあります。

後遺障害第11級

■認定条件

後遺障害11級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
 
7号
8号
9号
10号
両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
脊柱に変形を残すもの
1手の人差し指,中指又は薬指を失ったもの
1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し,労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
労働能力喪失率:20%

■慰謝料

自賠責保険基準 136万円
任意保険基準 150万円
弁護士基準 420万円

後遺障害第10級

■認定条件

後遺障害10級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
 
6号
7号
8号
9号
10号
11号
1眼の視力が0.1以下になったもの
正面を見た場合に複視の症状を残すもの
咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
1手の親指又は親指以外の2の手指の用を廃したもの
1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
労働能力喪失率:27%

■慰謝料

自賠責保険基準 190万円
任意保険基準 200万円
弁護士基準 550万円

特筆すべきは3号の「咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの」でしょう。
咀嚼に障害をきたすとは、堅いものが食べられない状態を指します。
言語に障害をきたすとは、「ハ行」「ダ行」など五十音の一部が発音できない状態です。

後遺障害第9級

■認定条件

後遺障害9級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
 
8号
 
9号
10号
 
11号
12号
13号
14号
15号
16号
17号
両眼の視力が0.6以下になったもの
1眼の視力が0.06以下になったもの
両眼に半盲症,視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
鼻を欠損し,その機能に著しい障害を残すもの
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり,他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
1耳の聴力を全く失ったもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
1手の親指又は親指以外の2の手指を失ったもの
1手の親指を含み2の手指の用を廃したもの又は親指以外の3の手指の用を廃したもの
1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
1足の足指の全部の用を廃したもの
外貌に相当程度の醜状を残すもの(平成22年6月10日以降の事故に限る。)
生殖器に著しい障害を残すもの
労働能力喪失率:35%

■慰謝料

自賠責保険基準 249万円
任意保険基準 300万円
弁護士基準 690万円

9号は労働能力が1/3以上失うとされるほど重い後遺障害になります。

  • ペースメーカーが必要
  • 文字が書けない
  • うつ病
  • 立ち仕事ができない

など、生活や仕事に大きな影響をきたすケースが該当します。

後遺障害第8級

■認定条件

後遺障害8級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
8号
9号
10号
1眼が失明し,又は1眼の視力が0.02以下になつたもの
脊柱に運動障害を残すもの
1手の親指を含み2の手指を失ったもの又は親指以外の3の手指を失ったもの
1手の親指を含み3の手指の用を廃したもの又は親指以外の4の手指の用を廃したもの
1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1上肢に偽関節を残すもの
1下肢に偽関節を残すもの
1足の足指の全部を失ったもの
労働能力喪失率:45%

■慰謝料

自賠責保険基準 331万円
任意保険基準 400万円
弁護士基準 830万円

後遺障害第7級

■認定条件

後遺障害7級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
 
5号
6号
7号
8号
両眼の視力が0.1以下になったもの
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力を全く失い,他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1手の5の手指又は親指を含み4の手指を失ったもの
労働能力喪失率:56%

■慰謝料

自賠責保険基準 419万円
任意保険基準 500万円
弁護士基準 1,000万円

後遺障害第6級

■認定条件

後遺障害6級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
 
5号
6号
7号
8号
両眼の視力が0.1以下になったもの
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力を全く失い,他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
手の5の手指又は親指を含み4の手指を失ったもの
労働能力喪失率:67%

■慰謝料

自賠責保険基準 512万円
任意保険基準 600万円
弁護士基準 1,180万円

後遺障害第5級

■認定条件

後遺障害5級に認定される条件・症状
1号
2号
 
3号
 
4号
5号
6号
7号
8号
1眼が失明し,他眼の視力が0.1以下になったもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1上肢を手関節以上で失ったもの
1下肢を足関節以上で失ったもの
1上肢の用を全廃したもの
1下肢の用を全廃したもの
両足の足指の全部を失ったもの
労働能力喪失率:79%

■慰謝料

自賠責保険基準 610万円
任意保険基準 750万円
弁護士基準 1,180万円

後遺障害第4級

■認定条件

後遺障害4級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
7号
両眼の視力が0.06以下になったもの
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力を全く失ったもの
1上肢をひじ関節以上で失ったもの
1下肢をひざ関節以上で失ったもの
両手の手指の全部の用を廃したもの
両足をリスフラン関節以上で失ったもの
労働能力喪失率:92%

■慰謝料

自賠責保険基準 737万円
任意保険基準 900万円
弁護士基準 1,670万円

後遺障害第3級

■認定条件

後遺障害3級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
1眼が失明し,他眼の視力が0.06以下になったもの
咀嚼又は言語の機能を廃したもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの
両手の手指の全部を失つたもの
労働能力喪失率:100%

■慰謝料

自賠責保険基準 861万円
任意保険基準 1,000万円
弁護士基準 1,990万円

労働能力喪失率100%となっていることからも第3級と認定された場合、被害者が自力で生計が立てられない状態になります。

労働はできなくても生活は可能、つまり介護を必要としない場合は3級と判定されるケースが多いです。

後遺障害第2級

■認定条件

後遺障害2級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
1眼が失明し,他眼の視力が0.02以下になったもの
両眼の視力が0.02以下になったもの
両上肢を手関節以上で失ったもの
両下肢を足関節以上で失ったもの
労働能力喪失率:100%

■慰謝料

自賠責保険基準 998万円
任意保険基準 1,300万円
弁護士基準 2,370万円

後遺障害第1級

■認定条件

後遺障害1級に認定される条件・症状
1号
2号
3号
4号
5号
6号
両眼が失明したもの
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
両上肢をひじ関節以上で失ったもの
両上肢の用を全廃したもの
両下肢をひざ関節以上失ったもの
両下肢の用を全廃したもの
労働能力喪失率:100%

■慰謝料

自賠責保険基準 1,150万円
任意保険基準 1,600万円
弁護士基準 2,800万円

後遺障害1級は「両眼の失明」や「噛むことができず液体しか食べることができず」「うまく話せない」「手足が機能しない」など、常に介護が必要ないわゆる、寝たきり生活ではないものの、社会生活を送るのは困難です。

常に介護を要する状態の場合は、さらに2つの等級が設けられています。

常に介護が必要な後遺障害第2級

■認定条件

(要介護)後遺障害2級に認定される条件・症状
1号
2号
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,随時介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,随時介護を要するもの
労働能力喪失率:100%

■慰謝料

自賠責保険基準 1,203万円
任意保険基準 1,300万円
弁護士基準 2,370万円

常に介護を要する後遺障害第1級

■認定条件

常に介護を要する後遺障害1級に認定される条件・症状
1号
2号
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,常に介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し,常に介護を要するもの
労働能力喪失率:100%

■慰謝料

自賠責保険基準 1,650万円
任意保険基準 1,600万円
弁護士基準 2,800万円

後遺障害の等級認定の申請には2つの方法がある

等級認定の方法は、相手方の保険会社に申請手続きを任せる「事前認定」と被害者自身が申請手続きを行う「被害者請求」があります。

また、申請方法により、等級認定までのプロセスが若干異なります。

事前認定と被害者請求を比較

このように、事前認定の場合は任意保険会社に任せてしまえば、後は特にやることはありません。一方で被害者請求の場合、自賠責保険会社に直接、資料などを提出する必要があります。

それでは、事前認定と被害者請求ではどちらがよいのでしょうか?

「事前認定」ってどんなものですか?
「事前認定」は加害者の保険会社にやり取りを全て任せることができる方法です。
じゃあ「被害者請求」よりも「事前認定」の方が、楽でいいんじゃないの?
一概にはどちらのが良いというのはありませんが、どちらの方法もメリットとデメリットを押さえておくことが重要です。
以下で2つの方法のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

方法1:「事前認定」とは

事前認定の場合、被害者は医師が作成した「後遺障害診断書」などの必要書類を保険会社に送付するだけでやり取りを全て任せることができます。

交通事故による負傷で動くことが難しい状況では、保険会社に代行してもらえるのは大変メリットがあります。

しかし、事前認定は加害者側の保険会社にすべての手続きを任せるので注意が必要です。

被害者側は手続きの内容を知ることができないので、被害者にとって不利な認定結果になってしまうことがあります。

メリット:手間がかからない
デメリット:被害者にとって不利な鑑定結果になる可能性がある

方法2:「被害者請求」とは

被害者請求の場合、「被害者自身(あるいは代理人である弁護士)」が後遺障害認定の申請手続きを行います。被害者本人が証拠書類を集めるので、有利な認定結果にしやすいというメリットがあります。

しかし、被害者請求は自分で多くの書類を集めなければならないので、費用と手間がかかってしまいます。

【被害者請求の必要書類】

  • 交通事故証明書
  • 診断書
  • 診療報酬明細書
  • 支払請求書
  • 請求者本人の印鑑証明書
  • 事故発生状況報告書(運転者や被害者)
  • 休業損害証明書(勤務先)
  • 通院交通費明細書(被害者)
  • その他の損害を立証する書類(それぞれの作成者)
  • 後遺障害診断書(主治医)

被害者請求の経験がない場合、上記の書類をすべて自分で用意しようとするとかなりの手間と時間がかかってしまいます。

しかし、前述の通り「事前認定」は加害者の保険会社に全ての手続きを任せるため、やり取りの内容が分からないまま決定してしまうので危険です。

そこで、弁護士に依頼すると、こうした書類の準備を代行してくれるので、被害者本人の負担が大きく減ります

さらに弁護士は書類の作成に慣れているので、結果的に後遺障害認定がされやすいというのも事実です。

自分で手続きをするのは不安だけど、弁護士に依頼するのも大げさな気がするという方は、まずは無料相談してみるのが良いでしょう。

メリット:有利な鑑定結果にしやすい
デメリット:費用と手間がかかる

後遺障害の等級認定に通るための2つのポイント

後遺障害等級認定は、後遺障害診断書でほとんどが決まります。なぜなら等級認定の際、書面上の情報だけで等級の判断をされるからです。

そのため、怪我と事故の因果関係を、書面でしっかりと証明することが重要です。後遺障害診断書の作成にあたり、気を付けるべき点が2つあります。

【後遺障害診断書の作成の注意点】

  • 症状固定までしっかり通院する
  • 整骨院ではなく、整形外科に通院する

保険会社から治療の打ち切りを催促されることがあります。しかし、そこで治療をやめてしまえば、保険会社の思うつぼです。等級認定において非常に不利になってしまうため、催促されても慌てず、自分のペースで治療を進めましょう。

また、治療の初めは整骨院ではなく、整形外科に通いましょう。後遺障害診断書は医師が書くものです。そのため、医師のいない整骨院では、後遺障害診断書は書いてもらえないからです

後遺障害等級認定を得るためにも、この2つのポイントは必ず押さえておきましょう。

申請結果に納得がいかなければ「異議申し立て」を

後遺障害認定は書面審査のため、診断書の記載内容が十分でない、審査結果が記載されていないなど、記載漏れにより正しく判断されないことがあります。

そのため、認定された等級(あるいは不認定とされた)結果に納得がいかない場合は、異議申し立てを行うことができます。その方法は以下の3つです。

異議申し立ての方法3つ
自賠責保険会社に申請
被害者請求の場合、異議申立書を自賠責保険会社に提出する。そしてその後、書類は損保料率機構という第三者機関のもとに送られ、等級についての審議が行われる
自賠責紛争処理機構に申請
自賠責紛争処理機構では、医師や弁護士などの専門家たちが、被害者や保険会社から提出された資料に基づき、等級の審査を行う。申請は原則無料だが、原則1回しかできないので注意が必要
裁判を起こす
どうしても納得できない場合は、裁判を起こすことも可能。裁判の場合確実に紛争を決着させることができるので、最終手段と言える

裁判でも様々な資料に基づいて判決を下しますが、交通事故専門の弁護士が主張・立証を行った場合、等級が上がる可能性が高まります

ここまで3つの方法を紹介しましたが、一般的に、異議申し立てにより等級認定が上がる可能性は極めて低いです。そのためしっかりと準備を整えてから、異議申し立てを申請しましょう。

異議申し立てを申請した場合、最終的に新たに認定をもらえるまで、約3~6ヶ月かかります。1回目の等級認定よりは時間がかかりませんが、それでも最大半年かかってしまうことを覚えておきましょう。

異議申し立ての必要書類

異議申し立てをする場合に必要な書類は3種類あります。

【異議申し立ての必要書類】

  • 異議申立書
  • 診断書
  • その他症状を証明する検査資料

異議申立書の書類は、保険会社で手に入れることができます。診断書は提出を要請された場合に、提出します。重要なのは検査資料です。

一度認定された等級に対して、さらに高い等級を認めさせるためには、医学的な証拠が必要です。特にむちうちなど、外見的特長がなくレントゲンなどにも映らない場合は、さらに別の検査を受ける必要があるでしょう。

また、異議申し立ての資料は、事前認定の場合は任意保険会社に、被害者申請の場合は自賠責保険会社に提出することになります。

後遺障害の等級認定を受けやすくするコツ

後遺障害の等級認定を受けやすくするための一番の近道があります。それは弁護士に依頼をして、申請までのやり取りを全て任せてしまうことです。

等級認定を受ける際に、弁護士に依頼をするメリットは非常に大きいと言えます。

【弁護士に依頼するメリット】

  • 交通事故の等級認定がされやすくなる
  • 必要書類の収集から申請まで全て代行してくれる
  • 裁判に発展した場合、弁護士の主張や立証が非常に有効

怪我の治療中にも関わらず、等級認定に必要な資料を集め、なおかつ診断書の内容などにも気をつけるとなると、とても大変です。

弁護士はこうした資料の収集だけでなく、書類の作成も代行するので、被害者の方は治療に専念することができます。書類の作成に関しても、どんな書き方をすれば認定がされやすいか理解しているので、等級認定がされやすくなります。

また、直前の段落で申し上げた通り、異議申し立てに発展した場合、ご自身だけで等級認定結果を変えることは、非常に難しいです。

交通事故の後遺障害等級認定で少しでも不安や悩みがある方、まずは無料相談をしてみることをおすすめします。

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事故にあってから以前より握力が低下してしまった。 手にしびれが残って握力が戻らないのに、検査や後遺障害認定をしてもらえない。 交通事故にあってから握力が低下することは、珍しくありま...

交通事故後に耳鳴りが続く人必見。後遺障害認定の4つのポイント

「交通事故にあった後から、耳鳴りの症状が続いて治らない。これって後遺障害になるの?」 「聴力が低下してしまった」 交通事故後に耳鳴りの症状がでてきたら、それは交通事故が原因の可能性が高...

【判例4選】後遺障害1級の慰謝料と事例をケース別に詳しく解説

家族が交通事故で後遺障害1級になってしまいました。実際、慰謝料や逸失利益はいくらくらい受け取れるものなのでしょうか。 後遺障害1級に認定されるほどの重傷を負ってしまった場合、慰謝料や逸失...

後遺障害13級の慰謝料の金額は?弁護士依頼で120万円増額した例

「交通事故で後遺症が残ってしまった。13級に認定してもらえるの?」 「後遺障害13級で提示された慰謝料の金額は正しいの?」 後遺障害13級の認定を受けた方は、後遺障害慰謝料を弁護士基準...

交通事故の重度後遺障害にお困りの方へ|等級認定と各種手続き方法

交通事故で家族に重度の後遺障害が残ってしまった。何から手をつければいいのかわからない。 交通事故でケガをし後遺症が残るケースは多く、中でも重度の後遺障害が残った場合は、各種手当や補償など...

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