2021.4.1 更新

玉突き事故に巻き込まれた…過失割合のとらえ方と損害賠償金の計算方法

玉突き事故に巻き込まれてしまった場合には、事故状況に応じて過失割合が決められます。

ケースごとに過失割合も異なってくるので、当事者間で揉めてしまわないためにも、主なシチュエーションを押さえておく必要があります。

また、適正な補償を受けるためにも、損害賠償請求においての具体的な相場や計算方法も把握しておくことが大切です。

過失割合を考えるうえで影響を与える修正要素の部分も含めて、詳しく解説していきます。

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玉突き事故におけるケースごとの過失割合

玉突き事故とは?

玉突き事故とは、直線上に並んでいる3台以上の車が次々と衝突する事故のことを指します。

停車中の車両が後ろから追突され、押し出される形で前の車両にぶつかるような事故のことです。

交通量が多い渋滞時などに起こりやすく、大きな事故に発展してしまうケースもあります。

玉突き事故では、一番後ろの車両や車間距離をとっていなかった車両の責任が問われます。

ただ、一番前の車両が急ブレーキを踏んで玉突き事故を起こしてしまった場合には、後続車は急には止まれない状態にあるので前方車の責任も問われるのです。

前方車と後方車に挟まれる位置にある車は、後ろからだけでなく前に押し出されるときにもぶつかるため、二度も体に衝撃を受けることになります。

首が前後に振られるため、むちうちなどを発症しやすいのも特徴です。

玉突き事故の主なケース

玉突き事故といっても一律に過失割合が決められているわけではなく、事故状況によって変動します。

そのため、玉突き事故にどのような種類があるのか把握しておく必要があります。

玉突き事故の主なケースについては、以下の通りです。

事故の状況 過失割合 理由
1番目の車両が停車中 一番後ろの車両:100% 一番後ろの車両が真ん中の車両にぶつかり、押し出される形で一番前の車両に追突する典型的なケース。停車中の車両は一方的にぶつけられているので、過失はない。
1番目の車両が走行中に急ブレーキ 1番目の車両:30%
2番目と3番目の車両:車間距離の取り方で70%の過失を割り振る。
1番目の車両が急ブレーキを踏めば、それだけ事故の可能性が高まる。一方で、後続車も充分な車間距離を取っておく必要があるため、一定の過失責任が生じる。
2番目の車両が充分な車間距離をとっていなかった 1番目の車両:0%
2番目の車両:一定の過失が生じる。
3番目の車両:過失割合は最も高い。
真ん中を運転する車両が充分な車間距離を取っていなかったり、停止することを怠っていたりしたケース。
高速道路において、1番目の車両が停車中 追突された車両:40%
追突した車両:60%
高速道路では駐停車していることは想定されないので、追突された車両にも一定の過失割合が生じる。やむ得ない事情で停車していた場合には、過失割合は低くなる。
高速道路において、1番目の車両が走行中 一番後ろの車両:100% 一般道を走行している場合と同じ。

玉突き事故は車両の数が多い渋滞時の交差点や、一般道よりもスピードが出ている高速道路上で発生しやすいといえます。

スピードが出ていたり、交通量が多い道路を走行してたりするときには、きちんと車間距離を取ることが大切です。

玉突き事故における過失割合の基本的なとらえ方

玉突き事故においても、基本的には一般的な追突事故ととらえ方は同じです。

前方車の過失割合は0%で、後方車の過失割合は100%となります。

一番後ろの車両が追突をしなければ、玉突き事故はそもそも起こらないため、責任が最も重くなるのは追突した車両なのです。

ただ、真ん中の車両においても充分な車間距離を取っていれば事故を防げた場合には、相応の過失責任が生じます。

不適切な運転やわき見運転、前方不注意などによって過失責任が問われるケースもあるといえます。

急ブレーキで過失割合は変動する?修正要素が与える影響

過失割合は過去の判例にもとづいて決められていますが、事故状況に応じて個別の事情を考慮する必要もあります。

たとえば、道交法上で禁止されている急ブレーキをかけてしまった場合には、一定の過失割合が加算されます。

過失割合を変動させるものを修正要素といい、おおむね5~30%の範囲で過失割合が増減します。

自動車同士の事故においては、被害者や加害者であるかにかかわらず、以下のような項目にあてはまると過失割合が加算されます。

修正要素 加算される過失割合 ポイント
著しい過失 10~30% 急ブレーキをかける・酒気帯び運転・ブレーキが壊れたままの運転・二人乗り・わき見運転など。
重過失 10~15% 酒酔い運転・居眠り運転・両手を放したままの運転など。
大型車 5% 普通車と比べて、大型車は特に周囲の状況に気をつける必要があるため。
直近右折 10% 直進車に対して至近距離で右折
早回り右折 5% 交差点の中心の内側を通らない右折
大回り右折 5% 道路の真ん中に寄らないまま右折
既右折 10% 右折車が右折をし終わっている状態で直進車が衝突
道交法50条違反の直進 10% 進入禁止の状況で進入してしまうなど。

修正要素は目安となる基準はありますが、交通事故の状況によって変動します。

詳しく知りたい場合には、交通事故事案に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。

玉突き事故での損害賠償請求と慰謝料の相場

加害者側に請求できる損害賠償の項目

玉突き事故において被害者となってしまったときには、加害者側に対して慰謝料をはじめとしてさまざまな賠償を請求できます。

あらかじめ、どのようなものが請求できるのかを把握しておき、適正な補償を受けてみましょう。

損害賠償請求ができる主な項目については、以下の通りです。

損害賠償金の種類 内容
慰謝料 交通事故による精神的なダメージに対して支払われる補償。入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の3種類がある。
治療費
入院費
治療にかかる費用。入院雑費なども含まれる。
通院交通費 通院のために公共交通機関などを利用したときにかかった交通費
(タクシーの利用は医師の判断による)
通信費 交通事故によってかかった通話代など
修理費 車両の修理にかかった費用
(レッカー代や代車等の費用も含む)
付添看護費 入通院で付添が必要になった際に認められる費用
(家族の付添でも認められる)
器具等購入費 治療や後遺症が残った際にかかる費用
(車椅子・松葉杖など)
家屋等改造費 後遺症が残ることによってかかる自宅のバリアフリー化などの費用
物損費用 交通事故が原因で破損したものの費用
葬儀関係費 葬儀に関する費用
休業損害 休まずに働いていれば得られた現在の収入の減少に対する損害賠償
逸失利益 交通事故がなければ将来得られたはずの経済的な利益

損害賠償金の計算方法

玉突き事故では3台以上の絡むため、追突事故の場合などと比べて、損害賠償金の請求も少し複雑になります。

たとえば、A:B:C=10:30:60といったそれぞれに過失割合があるケースについて見ていきましょう。

このケースでは、AがBとCに対して補償を求めることはできますが、同じようにBもAとCに請求できます。

Bが車の修理代がかさんでしまい、CだけでなくAにも支払ってもらいたいというような場合です。

当然ながら、B自身にも過失はあるのでその分を相殺(過失相殺)する形で、Aに請求をすることになります。

交通事故の被害者となっても、損害賠償金を受け取るだけでなく、時には支払わなければならないケースもある点に注意をしておきましょう。

後遺障害の等級認定を受けたときの補償

人身事故となった場合には、交通事故による精神的なダメージに対する補償として入通院慰謝料を請求できます。

さらに、ケガが完治せずに後遺症が残ってしまったときには、後遺障害の等級認定を受けることで後遺障害慰謝料も請求可能です。

後遺障害と認められれば、慰謝料だけでなく逸失利益も請求できるので、受け取れる損害賠償金も大きく変わってきます。

交通事故と後遺障害の因果関係を示すためにも、事故直後に目立った症状がなくても、すぐに病院で診察を受けることが大切です。

慰謝料の相場

交通事故における慰謝料は、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の3種類があります。

金額についてはケガをした部位や程度、入通院期間によって算出されるものであり、年齢・性別・職業といったものは関係がありません。

そのため、会社員だけでなく、専業主婦(主夫)や学生でも請求できます。

また、慰謝料を計算する基準も、自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)の3つがあります。

計算基準によって慰謝料額も大幅に変わる可能性があるので、適正な金額を把握するためにも保険会社から損害賠償金を提示されたら、弁護士に相談をしてみましょう。

■関連記事
【2021年版】交通事故の慰謝料|相場と正しい計算方法まとめ

過失割合に納得できないときには弁護士に相談しよう

玉突き事故では複数台の車両が絡む事故であるため、過失割合の判断が難しいこともめずらしくありません。

そのため、保険会社が提示してくる過失割合が必ずしも妥当とはかぎらないのです。

過失割合に納得できないからといって、被害者が1人で保険会社と交渉しようとしても大変であるため、交通事故事案に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。

示談交渉だけでなく、後遺障害の等級認定手続きなども任せられるので、負担を大きく軽減できます。

また、弁護士に依頼をすることで弁護士基準(裁判基準)による損害賠償請求も行えます。

玉突き事故による被害の適正な補償を受けるためにも、1人で悩んでしまう前に弁護士のサポートを受けてみましょう。

まとめ

玉突き事故の被害者となってしまった場合には、加害者との間で過失割合を巡って揉めてしまうこともあります。

複数台の車両が絡むため、過失割合が妥当なものかどうかを判断するのが難しく感じてしまう場面もあるものです。

事故状況に応じて個別の事情を正しく反映させるためにも、実績と経験のある弁護士に相談をしてみましょう。

保険会社から提示された過失割合に納得できないときには、証拠にもとづいて自分の主張を伝えていくことが大切です。

弁護士は心強い味方になってくれるので、適正な補償を受けやすくなるはずです。

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